冬牡丹と寒牡丹

ハハが体調を崩していて、楽しみにしている月一度の園芸教室になかなか出席できていなかったため、代理で出席させていただいてきました。以前、ハハの体調が不安定なときに付き添いとして同席させていただいて、まるっと講座を聞いていたこともあったので、今回もすんなり了承をくださいました。筆者は園芸の才能はあんまりさそうで(基本、ほったらかしといたら育つものしか植えない)、園芸品種のお花の話を聞いても役立てられることはあまりないのですが、そんなことはともかく、この講座の先生の話がめっぽう面白いのです(#^_^ #)

なんでもやってしまう園芸教室

ハハが通っているのは「なんでもやってしまう園芸教室」。名古屋市内にある園芸店名古屋園芸で定期的に行われている講座で、お花好きのマダムたちに大人気、講座は毎回満席になってしまうようです。講師は名古屋園芸の社長であり「趣味の園芸」に出演もされている小笠原誓先生。この先生のお話が、軽妙でまー面白いこと!

ハハ曰く「先生の話を聞いていると、何でも上手く育つように思えるけれど、実際はそう上手くは行かない」のだそうですwww

溺れるときに掴む藁、受験のお守りで、店頭で無料配布しているんだそーな
屋外の販売コーナーには
実付きのいちごも\(^O^)/

講座は教材費が2500円、講習費が800円(いずれも税抜)、毎回2~3鉢の新品種等を持ち帰ることができます。すなわち、月に2~3鉢ずつウチに植物が増えていくことになります!自宅に広いお庭があるマダムなら大丈夫かと思いますが、実家の庭はそう広いワケでもなく、だんだんワヤになっていくのが実情です。この頃はハハ自身が植物の面倒を見きれなくなってしまったので、近所のお友達や、叔母に引き取ってもらうことが多いですが…

先生のお話は、最近のテレビ番組収録時のよもやま話、教材ではない他の植物のお話が大半で、講座の終わり間際に駆け足で教材の解説をする、とゆーパターンが多いように思いますw

流行り風邪の影響で、2020年春の講座はほぼ休講、非常事態宣言解除後は受講者の人数を半分にし、時間を短縮した講座を2回行うことになったようです。とゆーワケで、秋から体調を崩しているハハは、昨年はほとんど出席できていないんですね…せめて講座の様子を写真に撮って見せられたら、とおもって出席してきた次第です。

以前の半分の人数かつ、大事をとって欠席している方もいたことでしょうから、教室にいたのは10人足らず。寂しい雰囲気でした。その上、まもなく愛知県も緊急事態宣言下に入るため、筆者がこの講座に出席した翌日から全ての講座が休講になるとのこと。ギリギリ参加できてよかったです。

先生が教室に持ち込んでいた、色とりどりのサクラソウ、ラナンキュラスなど

冬に咲く牡丹

さて、講座が始まって最初の話題は、牡丹について。牡丹は中国では大変おめでたい植物とされているそうで、「花王」とも呼ばれているのだとか。そんな牡丹を冬でも愛でたいなーとおもった現代人が作り出したのが、「冬牡丹」なのだそーです。

冬牡丹とよく似た呼称の「寒牡丹」というものもありますが、両者の違いを説明してくださいました。

冬牡丹

実物を見るととても良くわかるのですが、冬牡丹は葉がふさふさ生えていて、春に咲いているものと同じ様子です。一方、寒牡丹の株からはほとんど葉っぱが出ておらず、花の数も少ないです。

冬牡丹をどうやって作るかと言うと、前シーズンの冬から冷蔵庫に入れてずっと冬だと思わせておき、初冬に温室に移すのだそうです。すると牡丹は春が来たと思い、キレイに開花するのだとか。本当は春に咲く花を、温度管理で冬に咲くようにしてあるワケで、春の花と状態が同じなのも頷けます。

ちなみに、先生が冬牡丹の株をもう一度咲かせようとしたら、先生曰く「牡丹が勘違いさせられたのを怒ってしまって」3年の間、全く花が咲かなかったそうですw

寒牡丹

寒牡丹の方は、二季咲きと呼ばれる品種で、冬の間に寒さがちょっと緩むと「春が来た?」と思ってウッカリ咲いてしまう性質があるのだそうです。ウッカリした花芽だけが開花するので、株の花が一斉に開いたりはせず、葉っぱはおとなしく眠っているので、地味な印象になるようです。

先生は、ぼんやりしていて勝手に咲いてしまった、みたいにおっしゃっていましたが、良く言えば温度の変化に敏感なのでしょうね。

ちなみに、春は春で、フツーに咲くんだそうです。

近頃は、球根植物なども冬牡丹と同様、温度管理を行って、冬期に開花した状態で販売されるようになってきているのだとか。

以前からあるものとしてはいちごも同様で、冬の需要に合わせていちごを収穫するために、やはり温度管理をしているのだそうです。

冬咲きに仕立てた球根植物
7~8センチくらいの巨大ないちご(゚д゚)!

お持ち帰り教材はシンビジウムとプリムラ

この日受け取った花たちは、洋蘭のシンビジウムと、新品種のプリムラでした。

洋蘭を上手く咲かせるなんて難しそう!と思っていましたが、先生の話を聞いていると、たしかに簡単そうに聞こえますwww

受け取ったシンビジウムの鉢では、花に支柱を付けてまっすぐ仕立てていましたが、蘭の花は曲がって育つ方がフツーなのだとか。鉢からこぼれるように四方八方に花が広がっているものもあるようで、そんな様子はまさにアイスダンスをしているみたいです。

シンビジウム ニューセンチュリー アイスダンス
シンビジウムの花芽
プリムラ ベラリーナ ライブラリーラ

プリムラは、イングランドの育種家の方が作った新品種だそうです。可憐な見た目ですが、寒さにも暑さにも強く、庭に地植えする花としても良いそうです。庭いっぱいに、こんなお花が咲いていたらキレイでしょうねえ(*´∀`*)